【BM池袋一周年記念大会カバレッジ】 準々決勝
2012年3月19日 考察 コメント (2)準々決勝:オガサワラ vs シブヤ
池袋BIG MAGIC(以下BM)の開店から1年。様々な客が訪れ、カードを購入し、遊んでいった。
今でこそ常に賑わっているBMだが、開店当時は客もまばら。MTGの大会が開かれても、公式戦になることは少なかった。
そんな開店当初からBMに通い、今では常連の中でも重鎮となったオガサワラがこの一周年記念大会のシングルエリミネーションに残った事は、宿命じみたものがある。
対戦相手のシブヤも、今ではすっかり常連のBMプレイヤー。
互いを知り、互いにBMへの熱い思いがあるからこそ訪れた準々決勝のマッチアップである。
オガサワラが使うのは《審判の日/Day of Judgment》を取った緑白型のケッシグマナランプ。
対するシブヤはオリジナルの4色《出産の殻/Birthing Pod》。
二人とも、長く長く使ってきた自慢のデッキだ。
「勝った方が優勝しよう」
オガサワラの熱い言葉で、闘いは静かに始まった。
Game 1
先手はシブヤ。互いに納得の手札だったようで、即座にキープを宣言する。
初動は2t目、シブヤの《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》。X=1で唱え、《極楽鳥/Birds of Paradise》を呼び出す。更に次のターンに《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を呼び出すと、一気に6マナへ到達する。
対するオガサワラも《不屈の自然/Rampant Growth》から《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》とケッシグマナランプの代名詞とも呼べる動きで6マナを目指す。
しかし先手のシブヤはその利を無駄にはしない。《酸のスライム/Acidic Slime》を唱え土地を割り、最速での6マナ到達を妨害してみせた。
6マナに辿り着けなかったオガサワラ。《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》をセットしつつ《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》でアタック。これはシブヤの《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》と相打ちになるが、《審判の日/Day of Judgment》で《極楽鳥/Birds of Paradise》と《酸のスライム/Acidic Slime》を撃破し盤面を空にする。
ここで戦況が大きく動く。《審判の日/Day of Judgment》の返しにシブヤは《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》を出しつつ《ミミックの大桶/Mimic Vat》を設置。放っておくと膨大なアドバンテージを生み出す置物に、オガサワラは苦い顔。
しかし、返しのオガサワラのアクションはなんと《ミミックの大桶/Mimic Vat》! 互いに《ミミックの大桶/Mimic Vat》を置くという複雑な盤面が構築されてしまった。
これで試合は膠着するかに思えたが、シブヤは涼しい顔。返しのターンに《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から2匹目の《酸のスライム/Acidic Slime》を呼び出し、オガサワラの《ミミックの大桶/Mimic Vat》を割ってみせる。
しかしオガサワラも負けていない。同じように《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から《酸のスライム/Acidic Slime》を呼び出してシブヤの《ミミックの大桶/Mimic Vat》を割ってみせた。
シブヤは《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を出してターンエンド。対にビックアクションがなくなり、構える事しか出来なくなってしまった。
しかしオガサワラはまだ終わっていない。満を持して《原始のタイタン/Primeval Titan》を呼び出すと、《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》と《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》をサーチ。一気にゲームを決めにかかる。
だがシブヤも負けていない。《幻影の像/Phantasmal Image》を《酸のスライム/Acidic Slime》にして《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》を破壊。毒による1撃死を回避しつつ、接死の壁を用意し《原始のタイタン/Primeval Titan》を止める構えだ。
しかしエンド時に《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を止める頼みの綱である《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》に《感電破/Galvanic Blast》が突き刺さる!
これで《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を止める事ができなくなったシブヤ。オガサワラの《原始のタイタン/Primeval Titan》は《酸のスライム/Acidic Slime》で止めるも、アタック時に追加の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を持ってこられてしまい、合計4体の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を相手にしなくてはならなくなる。
何か引かねば……とここで引いたのがなんと《太陽のタイタン/Sun Titan》!
逆転の1手にするにはまだ足りないが、召喚し誘発能力で墓地から《幻影の像/Phantasmal Image》を戻し、《酸のスライム/Acidic Slime》のコピーとなって《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を1枚割ってみせた。
次に《太陽のタイタン/Sun Titan》が殴るとき、墓地から《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を持ってくれば、あと1体の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》に対処するだけで良くなる上、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》しかないオガサワラの場ならダメージレースで勝てる可能性が生まれた。
これにはオガサワラも渋い顔。残りの《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》でアタックし、シブヤの毒を6に。ブロッカーとして《極楽鳥/Birds of Paradise》を出すが、盤面は不利だ。
しかしシブヤも、《太陽のタイタン/Sun Titan》でアタックしつつ《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を出すが、それだけでは2ターン後に負けが確定する。
オガサワラの攻撃、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》3体でシブヤの毒を9に。
対するシブヤ、場の《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》と墓地からの《極楽鳥/Birds of Paradise》、あと1枚何か引ければ……しかしドローした右手は、力なく机に置かれるのみだった。
オガサワラ 1-0 シブヤ
Game2
1ターン差という厳しい盤面を制したオガサワラ。殻デッキの要となる生物を捌くカードをサイドイン。
対するシブヤは、コントロールやビート向けのカードをサイドに落としつつ、パワーカードを追加する構え。
互いのデッキを知り尽くしているだけに滑らかなサイドボーディングが行われた。
先手のシブヤは2t目の《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》スタート。
対するオガサワラは2t目のアクションが用意できず、苦い顔。
しかし3t目にシブヤが《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》を追加するのみでターンを終えた返しに《鞭打ち炎/Whipflare》で場を流す。
シブヤは更に《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を追加。手から土地は出していないが、順調に土地を伸ばしていく。
今のところマナ加速ができていないオガサワラも、《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から《夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk》をサーチ。1マナ残してターンを返し、マナ加速の構えを見せる。
ここでシブヤ小考。そこから選ばれたのは、《酸のスライム/Acidic Slime》でオガサワラの土地を割り、次ターンの6マナ到達を防ぐというプラン。
しかしオガサワラは手から《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》をセットすると《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》。止まることなく土地を並べ、すぐに6マナへ。
返しのシブヤは《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を相打ちさせつつ《刃の接合者/Blade Splicer》を追加。6マナへの妨害ができないならと並べるプランに寄せてくる。
オガサワラ、6マナ揃った初ターン。しかしタイタンは無く、苦笑いしながら《酸のスライム/Acidic Slime》でゴーレムトークンを除去。《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》でアタックし毒を貯めるのみ。
返しのシブヤは満を持して《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》をプレイ。並べていた生物で攻撃し、一気に7点ダメージを叩き出す。
《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》の降臨により突然残り1ターンの命となってしまったオガサワラ。最後にドローを確認すると、デッキを片付けるしかなかった。
オガサワラ 1-1 シブヤ
Game3
一進一退の攻防で迎えた最終戦。良く知った仲とはいえ、もう緊張した表情は崩せない。
互いに小考の末にキープを宣言。考えた末のこのキープが、どのように試合結果に繋がるのか。
先手のオガサワラ、土地を置いてターンエンド。シブヤは土地のセットから《極楽鳥/Birds of Paradise》。
2t目のオガサワラ、なんと土地を置けずにターンエンド! 最終戦でまさかの土地1枚キープ!
これにはシブヤも苦笑い。土地を置き、2点ライフを支払いながら《出産の殻/Birthing Pod》を設置。次ターンからは《出産の殻/Birthing Pod》を回し始める好スタートを切る。
オガサワラ、3t目になってもまだ2枚目の土地を置けない。ターンエンドからディスカードの選択に入る。
ここで捨てたのが《古えの遺恨/Ancient Grudge》。シブヤのターンに入ると同時にフラッシュバックし、何とか《出産の殻/Birthing Pod》の破壊に成功する。
《出産の殻/Birthing Pod》を壊されたシブヤだが、それでも優位は変わらず。土地のセットから《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》を出し、トークンを出して盤面を築き始める。
ここでオガサワラ、祈るようにドロー。何とか2枚目の土地を引き込み、《不屈の自然/Rampant Growth》からマナを伸ばしにかかる。しかし、遅れてしまった2ターンの差は大きい。
対してシブヤは、トークンでアタックしつつ《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》を追加。すぐに《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》で格闘し、反転させつつマナを伸ばす。
土地を引いてからのオガサワラは淀みなく動く。更に土地をセットすると、《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から《夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk》をサーチ。緑マナを残しつつ、次ターンの6マナ到達を匂わせる動きを見せる。
シブヤは《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》を+1しつつ《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》を追加。狼トークンの攻撃は《夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk》のブロックに阻まれてしまう。
返しのオガサワラ。残念ながら土地は引けなかったものの、《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》で6マナに到達。次ターンのタイタン降臨を強烈に匂わせた。
ここでシブヤ。大きく動く。《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》の-1を起動すると、《原始のタイタン/Primeval Titan》をサーチ。プレイしつつ、デッキから《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》をサーチして見せた。
マナ差が広がった後の《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》は強烈なプレッシャーがある。これでオガサワラは、タイタンを出してもシブヤのタイタンをチャンプせざるを得ない。
オガサワラ、ここは焦ってタイタンを出さずに《酸のスライム/Acidic Slime》でシブヤのケッシグを割りつつ、タイタンへのブロッカーを用意する。
シブヤはターンが返ると同時にアタック。タイタンこそ《酸のスライム/Acidic Slime》でブロックされるが、トランプルと狼トークンのダメージでオガサワラのライフを8まで落とし込んだ。
しかしオガサワラはここまで引き付けていた。《審判の日/Day of Judgment》を撃ちつつ《不屈の自然/Rampant Growth》で盤面の一層をマナ差の縮小を同時にやってのけたのだ。
シブヤは《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》こそ残っているものの、手には小粒の生物しかなく、仕方なく《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を追加してターンを終える。
オガサワラ、シブヤの手が尽きたとみて、満を持しての《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》! 《原始のタイタン/Primeval Titan》を降臨させ、更《微光地/Glimmerpost》2枚をサーチしてライフを一気に12点まで引き上げてみせた。
返しのシブヤは《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》の+1で接死の狼を追加しつつ、前ターンに出した接死の狼で攻撃するのみ。
オガサワラのターン。ここで時間切れとなり、追加ターンに入る。
まずはシブヤの《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》が反転。オガサワラはドローすると、すぐさま《ミミックの大桶/Mimic Vat》を貼って《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》にアタック。オガサワラは《微光地/Glimmerpost》を2枚サーチし、残りライフは一気に19まで回復した。
《原始のタイタン/Primeval Titan》は《黄昏の捕食者/Nightfall Predator》と接死狼でブロックし、タイタンを除去しつつガラクを守る。《原始のタイタン/Primeval Titan》は《ミミックの大桶/Mimic Vat》に刻印されるが、ガラクを守る必要があったのだろう。
返しでシブヤ、ガラクの-1能力で《酸のスライム/Acidic Slime》をサーチ。召喚して《ミミックの大桶/Mimic Vat》の破壊を試みる。もちろんオガサワラは《ミミックの大桶/Mimic Vat》を起動し《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》と《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》をサーチ。
しかしシブヤは《幻影の像/Phantasmal Image》で更に《酸のスライム/Acidic Slime》。《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を割りつつ《外科的摘出/Surgical Extraction》で除外し、追加ターン中の1発KOをケアした。
しかし《外科的摘出/Surgical Extraction》で見えたオガサワラの手札にはまさかの《投げ飛ばし/Fling》が。《ミミックの大桶/Mimic Vat》で出たトークンの《原始のタイタン/Primeval Titan》を投げ飛ばし、《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》を沈められてしまう。
しかしこの追加5ターンの後はライフ差によって勝敗が決する。今はオガサワラが19対16で勝っているものの、シブヤの場の生物が攻撃を始めると勝敗は逆転してしまう。
だがオガサワラには、《審判の日/Day of Judgment》があった。
追加2ターン目、オガサワラが放った《審判の日/Day of Judgment》で盤面は綺麗に流れる。
対して追加3ターン目、シブヤが用意できたのは……《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》。ライフを2点回復するが、まだ1点足りない。
しかし、次のターンにアタックが出来れば……
最後のオガサワラのターン。ドローされた《審判の日/Day of Judgment》がまた盤面をリセットし、最後のアタックという希望を摘み取った……
オガサワラ、準決勝進出!
池袋BIG MAGIC(以下BM)の開店から1年。様々な客が訪れ、カードを購入し、遊んでいった。
今でこそ常に賑わっているBMだが、開店当時は客もまばら。MTGの大会が開かれても、公式戦になることは少なかった。
そんな開店当初からBMに通い、今では常連の中でも重鎮となったオガサワラがこの一周年記念大会のシングルエリミネーションに残った事は、宿命じみたものがある。
対戦相手のシブヤも、今ではすっかり常連のBMプレイヤー。
互いを知り、互いにBMへの熱い思いがあるからこそ訪れた準々決勝のマッチアップである。
オガサワラが使うのは《審判の日/Day of Judgment》を取った緑白型のケッシグマナランプ。
対するシブヤはオリジナルの4色《出産の殻/Birthing Pod》。
二人とも、長く長く使ってきた自慢のデッキだ。
「勝った方が優勝しよう」
オガサワラの熱い言葉で、闘いは静かに始まった。
Game 1
先手はシブヤ。互いに納得の手札だったようで、即座にキープを宣言する。
初動は2t目、シブヤの《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》。X=1で唱え、《極楽鳥/Birds of Paradise》を呼び出す。更に次のターンに《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を呼び出すと、一気に6マナへ到達する。
対するオガサワラも《不屈の自然/Rampant Growth》から《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》とケッシグマナランプの代名詞とも呼べる動きで6マナを目指す。
しかし先手のシブヤはその利を無駄にはしない。《酸のスライム/Acidic Slime》を唱え土地を割り、最速での6マナ到達を妨害してみせた。
6マナに辿り着けなかったオガサワラ。《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》をセットしつつ《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》でアタック。これはシブヤの《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》と相打ちになるが、《審判の日/Day of Judgment》で《極楽鳥/Birds of Paradise》と《酸のスライム/Acidic Slime》を撃破し盤面を空にする。
ここで戦況が大きく動く。《審判の日/Day of Judgment》の返しにシブヤは《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》を出しつつ《ミミックの大桶/Mimic Vat》を設置。放っておくと膨大なアドバンテージを生み出す置物に、オガサワラは苦い顔。
しかし、返しのオガサワラのアクションはなんと《ミミックの大桶/Mimic Vat》! 互いに《ミミックの大桶/Mimic Vat》を置くという複雑な盤面が構築されてしまった。
これで試合は膠着するかに思えたが、シブヤは涼しい顔。返しのターンに《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から2匹目の《酸のスライム/Acidic Slime》を呼び出し、オガサワラの《ミミックの大桶/Mimic Vat》を割ってみせる。
しかしオガサワラも負けていない。同じように《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から《酸のスライム/Acidic Slime》を呼び出してシブヤの《ミミックの大桶/Mimic Vat》を割ってみせた。
シブヤは《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を出してターンエンド。対にビックアクションがなくなり、構える事しか出来なくなってしまった。
しかしオガサワラはまだ終わっていない。満を持して《原始のタイタン/Primeval Titan》を呼び出すと、《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》と《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》をサーチ。一気にゲームを決めにかかる。
だがシブヤも負けていない。《幻影の像/Phantasmal Image》を《酸のスライム/Acidic Slime》にして《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》を破壊。毒による1撃死を回避しつつ、接死の壁を用意し《原始のタイタン/Primeval Titan》を止める構えだ。
しかしエンド時に《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を止める頼みの綱である《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》に《感電破/Galvanic Blast》が突き刺さる!
これで《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を止める事ができなくなったシブヤ。オガサワラの《原始のタイタン/Primeval Titan》は《酸のスライム/Acidic Slime》で止めるも、アタック時に追加の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を持ってこられてしまい、合計4体の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を相手にしなくてはならなくなる。
何か引かねば……とここで引いたのがなんと《太陽のタイタン/Sun Titan》!
逆転の1手にするにはまだ足りないが、召喚し誘発能力で墓地から《幻影の像/Phantasmal Image》を戻し、《酸のスライム/Acidic Slime》のコピーとなって《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を1枚割ってみせた。
次に《太陽のタイタン/Sun Titan》が殴るとき、墓地から《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を持ってくれば、あと1体の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》に対処するだけで良くなる上、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》しかないオガサワラの場ならダメージレースで勝てる可能性が生まれた。
これにはオガサワラも渋い顔。残りの《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》でアタックし、シブヤの毒を6に。ブロッカーとして《極楽鳥/Birds of Paradise》を出すが、盤面は不利だ。
しかしシブヤも、《太陽のタイタン/Sun Titan》でアタックしつつ《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を出すが、それだけでは2ターン後に負けが確定する。
オガサワラの攻撃、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》3体でシブヤの毒を9に。
対するシブヤ、場の《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》と墓地からの《極楽鳥/Birds of Paradise》、あと1枚何か引ければ……しかしドローした右手は、力なく机に置かれるのみだった。
オガサワラ 1-0 シブヤ
Game2
1ターン差という厳しい盤面を制したオガサワラ。殻デッキの要となる生物を捌くカードをサイドイン。
対するシブヤは、コントロールやビート向けのカードをサイドに落としつつ、パワーカードを追加する構え。
互いのデッキを知り尽くしているだけに滑らかなサイドボーディングが行われた。
先手のシブヤは2t目の《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》スタート。
対するオガサワラは2t目のアクションが用意できず、苦い顔。
しかし3t目にシブヤが《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》を追加するのみでターンを終えた返しに《鞭打ち炎/Whipflare》で場を流す。
シブヤは更に《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を追加。手から土地は出していないが、順調に土地を伸ばしていく。
今のところマナ加速ができていないオガサワラも、《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から《夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk》をサーチ。1マナ残してターンを返し、マナ加速の構えを見せる。
ここでシブヤ小考。そこから選ばれたのは、《酸のスライム/Acidic Slime》でオガサワラの土地を割り、次ターンの6マナ到達を防ぐというプラン。
しかしオガサワラは手から《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》をセットすると《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》。止まることなく土地を並べ、すぐに6マナへ。
返しのシブヤは《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を相打ちさせつつ《刃の接合者/Blade Splicer》を追加。6マナへの妨害ができないならと並べるプランに寄せてくる。
オガサワラ、6マナ揃った初ターン。しかしタイタンは無く、苦笑いしながら《酸のスライム/Acidic Slime》でゴーレムトークンを除去。《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》でアタックし毒を貯めるのみ。
返しのシブヤは満を持して《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》をプレイ。並べていた生物で攻撃し、一気に7点ダメージを叩き出す。
《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》の降臨により突然残り1ターンの命となってしまったオガサワラ。最後にドローを確認すると、デッキを片付けるしかなかった。
オガサワラ 1-1 シブヤ
Game3
一進一退の攻防で迎えた最終戦。良く知った仲とはいえ、もう緊張した表情は崩せない。
互いに小考の末にキープを宣言。考えた末のこのキープが、どのように試合結果に繋がるのか。
先手のオガサワラ、土地を置いてターンエンド。シブヤは土地のセットから《極楽鳥/Birds of Paradise》。
2t目のオガサワラ、なんと土地を置けずにターンエンド! 最終戦でまさかの土地1枚キープ!
これにはシブヤも苦笑い。土地を置き、2点ライフを支払いながら《出産の殻/Birthing Pod》を設置。次ターンからは《出産の殻/Birthing Pod》を回し始める好スタートを切る。
オガサワラ、3t目になってもまだ2枚目の土地を置けない。ターンエンドからディスカードの選択に入る。
ここで捨てたのが《古えの遺恨/Ancient Grudge》。シブヤのターンに入ると同時にフラッシュバックし、何とか《出産の殻/Birthing Pod》の破壊に成功する。
《出産の殻/Birthing Pod》を壊されたシブヤだが、それでも優位は変わらず。土地のセットから《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》を出し、トークンを出して盤面を築き始める。
ここでオガサワラ、祈るようにドロー。何とか2枚目の土地を引き込み、《不屈の自然/Rampant Growth》からマナを伸ばしにかかる。しかし、遅れてしまった2ターンの差は大きい。
対してシブヤは、トークンでアタックしつつ《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》を追加。すぐに《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》で格闘し、反転させつつマナを伸ばす。
土地を引いてからのオガサワラは淀みなく動く。更に土地をセットすると、《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》から《夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk》をサーチ。緑マナを残しつつ、次ターンの6マナ到達を匂わせる動きを見せる。
シブヤは《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》を+1しつつ《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》を追加。狼トークンの攻撃は《夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk》のブロックに阻まれてしまう。
返しのオガサワラ。残念ながら土地は引けなかったものの、《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》で6マナに到達。次ターンのタイタン降臨を強烈に匂わせた。
ここでシブヤ。大きく動く。《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》の-1を起動すると、《原始のタイタン/Primeval Titan》をサーチ。プレイしつつ、デッキから《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》をサーチして見せた。
マナ差が広がった後の《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》は強烈なプレッシャーがある。これでオガサワラは、タイタンを出してもシブヤのタイタンをチャンプせざるを得ない。
オガサワラ、ここは焦ってタイタンを出さずに《酸のスライム/Acidic Slime》でシブヤのケッシグを割りつつ、タイタンへのブロッカーを用意する。
シブヤはターンが返ると同時にアタック。タイタンこそ《酸のスライム/Acidic Slime》でブロックされるが、トランプルと狼トークンのダメージでオガサワラのライフを8まで落とし込んだ。
しかしオガサワラはここまで引き付けていた。《審判の日/Day of Judgment》を撃ちつつ《不屈の自然/Rampant Growth》で盤面の一層をマナ差の縮小を同時にやってのけたのだ。
シブヤは《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》こそ残っているものの、手には小粒の生物しかなく、仕方なく《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》を追加してターンを終える。
オガサワラ、シブヤの手が尽きたとみて、満を持しての《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》! 《原始のタイタン/Primeval Titan》を降臨させ、更《微光地/Glimmerpost》2枚をサーチしてライフを一気に12点まで引き上げてみせた。
返しのシブヤは《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》の+1で接死の狼を追加しつつ、前ターンに出した接死の狼で攻撃するのみ。
オガサワラのターン。ここで時間切れとなり、追加ターンに入る。
まずはシブヤの《夜明けのレインジャー/Daybreak Ranger》が反転。オガサワラはドローすると、すぐさま《ミミックの大桶/Mimic Vat》を貼って《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》にアタック。オガサワラは《微光地/Glimmerpost》を2枚サーチし、残りライフは一気に19まで回復した。
《原始のタイタン/Primeval Titan》は《黄昏の捕食者/Nightfall Predator》と接死狼でブロックし、タイタンを除去しつつガラクを守る。《原始のタイタン/Primeval Titan》は《ミミックの大桶/Mimic Vat》に刻印されるが、ガラクを守る必要があったのだろう。
返しでシブヤ、ガラクの-1能力で《酸のスライム/Acidic Slime》をサーチ。召喚して《ミミックの大桶/Mimic Vat》の破壊を試みる。もちろんオガサワラは《ミミックの大桶/Mimic Vat》を起動し《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》と《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》をサーチ。
しかしシブヤは《幻影の像/Phantasmal Image》で更に《酸のスライム/Acidic Slime》。《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を割りつつ《外科的摘出/Surgical Extraction》で除外し、追加ターン中の1発KOをケアした。
しかし《外科的摘出/Surgical Extraction》で見えたオガサワラの手札にはまさかの《投げ飛ばし/Fling》が。《ミミックの大桶/Mimic Vat》で出たトークンの《原始のタイタン/Primeval Titan》を投げ飛ばし、《ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed》を沈められてしまう。
しかしこの追加5ターンの後はライフ差によって勝敗が決する。今はオガサワラが19対16で勝っているものの、シブヤの場の生物が攻撃を始めると勝敗は逆転してしまう。
だがオガサワラには、《審判の日/Day of Judgment》があった。
追加2ターン目、オガサワラが放った《審判の日/Day of Judgment》で盤面は綺麗に流れる。
対して追加3ターン目、シブヤが用意できたのは……《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》。ライフを2点回復するが、まだ1点足りない。
しかし、次のターンにアタックが出来れば……
最後のオガサワラのターン。ドローされた《審判の日/Day of Judgment》がまた盤面をリセットし、最後のアタックという希望を摘み取った……
オガサワラ、準決勝進出!
コメント
詰まっても勝っちゃうあたりさすが兄貴やなぁ
修正しときました!