【考察】確率と期待値でデッキを組む
【考察】確率と期待値でデッキを組む
今日は確率と期待値についてのお話。
以前、身内で話題になったので、普段私が使う計算式Excelから結果を表にしてみました。
これを参考にデッキへの投入枚数を考えるお話を。

なお、計算はExcelの数式を使用しています。
期待値は簡単な計算式で求めていますが、確率はHYPGEOMDIST関数でn枚引く確率を求め、1枚以上引く確率を合計して算出しています。
この説明でピンと来た人はExcelで簡単に計算ツールが作れるので、是非ともお試しあれ。


◆期待値について

図1は、

・デッキ総枚数が60枚
・縦軸にデッキへの[目的のカード]の投入枚数
・横軸にデッキから引いた枚数

を置き、[目的のカード]を引く期待値を表にしました。

私はこの期待値を、主にデッキ内の土地枚数を決めるときに使用しています。
期待値は「その枚数引く確率が最も高い」という値であり、多くても少なくても厳しい土地の枚数を決めるのに最適だからです。

図の中で青字になっている箇所は「先手で毎ターン土地を置ける最適な枚数」を示しています。
土地3枚まで毎ターン置ければ良いデッキでは20枚、土地4枚4ターンならば24枚といった感じです。
実際にはこれより1,2枚多めに土地を入れることが多いのですが、デッキの求めるマナ域からこの数値を使うと簡単に必要な土地の投入枚数が割り出せます。

赤字になっている部分は、初手とマリガン1,2回のなかで[目的のカード]を引く期待値です。
初手に土地2枚で事足りるスライ系のデッキでは土地18枚くらい、初手に土地3枚が欲しいコントロールでは26枚と、普段何気なく見かける土地枚数には期待値における根拠がちゃんとある訳です。

ピンク字になっている部分は、フィニッシャーなどの「ゲーム中1,2枚は引きたいカード」の投入枚数で参考にするための数字です。
フィニッシャーになるようなカードは、重かったり伝説だったりプレインズウォーカーだったりと、あまり多く引きすぎても困るカードが多いです。
そこで期待値を考えると、デッキに9枚あれば初手に1枚、10枚あれば6t目という終盤戦で2枚目を引くことができる計算になるのです。

期待値はデッキの投入枚数を決める上で、恐らく最も使用する計算結果です。
この表の中でも色づけされている数字だけでも意識すると、事故の少ないデッキを組む手助けになると思います。


◆確率について

図2は、図1と同じ条件の上で、[目的のカード]を1枚以上引く確率を計算したものです。
あくまで「1枚以上」なので、複数枚引く確率もすべて加味されているので注意。

この確率表では、いわゆる「キープ基準」などの特定のターン数に確実に欲しいカードの投入枚数を決めるのに使用しています。
あくまで確率なので、ある程度ボーダーを決めてデッキへの投入枚数を考えます。

青字と赤字は、欲しいカードを1枚以上引く確率が85%or90%を超えるものです。
これによると、例えばデッキに14枚入れたカードは初手に引く確率が86%、16枚入れれば90%を超えます。
この85%と90%という数字は、そこそこ信頼できる確率な上に現実的な投入枚数で済むため、私はよくボーダーとして扱っています。

またピンク字はマリガン後に80%を超えるものです。
これによると、キープ基準を16枚以上入れておけば、ダブルマリガン後も80%以上そのカードを引くことができる訳です。



と言うことで、ごらくが考える期待値と確率のお話でした。
こので使った表はデッキを組む上で参考にして頂ければと思います。



GP神戸もいよいよ明後日開幕。
悔いの無い戦いをするため、今日のお話が少しでもデッキ調整の役に立てれば幸いです。

コメント

Tプロ
2014年8月20日18:28

つまり、中心極限定理により独立な多数の因子の和として表される確率変数は正規分布に従う。という事ですね

KBTKN
2014年8月20日18:33

頭がパンクしそう

ごらく
2014年8月21日8:29

>Tプロ兄貴
日本語で、どうぞ。

>TKNさん
少しの理解で事故率減るなら、安い安い。

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